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【映画】待望の劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』感想と懐古

2月某日、繁忙期でボロボロの夜、2024年1月26日に公開された、劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』をレイトショーで見てきた。鑑賞後、疲れているのに目が冴えて眠れず午前3時過ぎまで起きていた。そして約1週間後に今度は当時SEEDを一緒に見ていた妹と映画を見に行った。お互いもう30代だなんて……ずいぶん遠くまで来たもんだ…

※以下、ネタバレを含むためこれから映画を見る方は注意されたし。

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ガンダムSEEDのアニメシリーズが放送開始したのは2002年10月。続編となるSEED DESTINYがあったものの実に約20年近くの時を経て新作劇場版が公開されたことになる。「SEEDの劇場版を作る」何度も耳にしながらもファンでさえ「まあ実現することはないだろうな……」と思っていた、どころかもはや忘れかけていた。それがにわかに「本当にSEEDの映画をやるらしい」とオタクたちがざわめき、2024年本当に上映された。令和のこの時代に、中高生時代にドハマりしたSEEDを映画館で見る。それだけで涙ぐみそうになる。
いや実際かつて追いかけた大好きなキャラクターの面々に強烈な懐かしさを覚え、最推しのイザークの成長と美人っぷりに震え、『Meteor -ミーティア-』が流れた瞬間込み上げてくるものがあった。
制作もかなり大変だったようで、YouTubeのファン動画についていた家族に制作メンバーが居るという方のコメント*1からもその様子を伺い知ることができた。

今回の主題歌はSEEDといえばの西川貴教さん。しかも楽曲提供は小室哲哉さん。TK楽曲大好きなわたしにはたまらないコラボとなった。

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静かに訴えかけ、問いかけてくるような楽曲。小室さんは制作にあたってガンダムSEEDを履修したらしい。これまで西川さんが歌ってきたSEED主題歌のようなど派手さやキャッチーさはそこまでないかもしれないが、一度聞くと胸にズンと残るメロディーで忘れられない曲だなと感じた。「遠く離れすぎている」の音が特に小室節が聞いていて、TK楽曲が好きな人ならニヤリとしてしまうだろう。

ちなみに「ガンダムSEED見たことないけど映画が気になる…」という方は、ぜひとも何らかの方法で全話(SEEDが48話、SEED DESTINYが50話)見ていただきたいところだが、かなりのボリュームなので公式が出しているダイジェスト版だけでも見ることをおすすめする。なおわたしも当時DESTINYは途中離脱してしまったため、この動画でだいぶ補完できて助かった。西川兄貴のナレーションが最高だ。

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映画を楽しむために必要な基本的な情報は詰め込まれている。
前述の通りDESTINYを途中(しかも確かまあまあ序盤)で見なくなってしまったため結末も知らなかった。デュランダル議長が提唱した「デスティニープラン」も理解していなかったので、1回目の映画を見に行く前にこれ見ておけばよかったな~と反省した。そこだけは絶対知っておかないといけない情報過ぎる……。

この映画は当時SEEDに触れた人の中でもキャラクターに愛着を持っていた人が特に刺さる作りとなっている。実際のところよくよく考えるとストーリーの流れや設定などに「おいおい」とツッコミをいれたくなる箇所がないわけではない。しかし、キャラクターたちの関係性が進み、あるいは新たに構築され、そして個々の成長を見て取れる点でかなりの満足感があった。「かつてSEEDを愛したファンへ贈るお祭り作品」と言われている面もあるようだが、しっちゃかめっちゃかというわけではないし、ある程度筋が通っている作品だと思う。どうやらこのあたりは初日の舞台挨拶や小説、パンフレットを読むとまた違った印象を受けるらしい。パンフレットくらい買っておくか…。

わたしの推しキャラはザフトイザーク・ジュール。CV.は関智一さん。待って今Wiki眺めてて知ったけど17歳設定のキャラだったの………(リアタイ時はわたしのほうが年下だったが…)銀髪おかっぱが特徴の美人さん。わたしが人生で初めて壁にポスターを貼った二次元キャラ。


映画公式サイトより

最初の印象は高飛車嫌味キャラっぽい彼だが、情がないわけではなく、SEEDアニメで戦死したニコルを悼み涙するシーンや、なんだかんだディアッカアスランに対して仲間意識を持っているシーンなど憎めない面もあった。とはいえSEEDでは避難民の乗ったシャトルを攻撃し、かなり好戦的かつ選民意識がある(差別的な)キャラクターではあった。しかし、のちにキラの言動で自らの過去の行いを省みたと思われる描写もあった。それが映画のセリフにもつながっている。
映画では中佐に昇進しており、美人度が増し、ディアッカとの絆がより強くなって(るように見え)戦闘でも見事な連携プレーを繰り広げていた。映画での出番はそれほど多くなかったが、ひとつひとつの活躍はなくてはならないもので、コンパスを攻撃する反乱軍に対して説得を試みるシーンには「イザークぅううう成長したねぇえええ😭」と全オタクが涙したとか。しかも本当にギリギリまで話し合いで解決できないかと模索し、ディアッカに「もうこれ以上は無理だ」(セリフはうろ覚え)と言われて止むなく攻撃をするという流れだった。
ちょっとSEEDのときの映像を見たくなってチラッと検索して見てみたのだが、めちゃくちゃ若いというか幼い……!思ったより口悪い!笑 それ思うと映画は美人っぷりに気を取られていたが精神面での成長が本当に感じられるなと。登場シーンが少ないと書いたが、反乱軍に対して「時代錯誤の馬鹿どもが!」というセリフも「だから繰り返してはならんのだ」(ニコルを失ったことを忘れていないという流れで)というセリフも非常に重みがあった。

物語の主軸はキラとラクスの愛だが、このふたりどうやらDESTINYではカップルらしい描写はそれほどなかったらしい。たぶんアスランカガリのほうがあったくらい……?今回はラクスの名台詞「必要だから愛するのではありません。愛しているから必要なのです」を見事体現した形となったキララク。ハラハラするシーンも多かったが、うじうじするキラをアスランがぶん殴り、ラクスを連れ戻し、最後はふたり力を合わせて敵をぶっ倒す…という怒涛の展開が激アツだった。そして冒頭で触れた、その最終局面で流れる『Meteor-ミーティア-』に全オタクは目から熱いものが溢れ出した。見終わってから妹と交わした第一声も「映画の曲もいいけど、やっぱミーティアが……!」だった。

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このイントロの胸にドゥンと響くような一音目で理解した瞬間、「きたー!!!!」と思うと同時に走馬灯のようにSEEDの思い出が……。名曲すぎる。間違いなく映画のハイライト。アニメでもここぞというシーンで流れていた。
ちなみにTMRガンダムSEED曲は全部好きだが、『Zips』という曲もめちゃくちゃ好きだ。SEEDとDESTINYのスペシャルエディションで1回ずつだけ流れた曲だそう。そのためたぶんアニメで見たわけではなく、主題歌を集めたCDか兄貴のアルバムで聞いたような記憶がある。一時期この曲ばっかり聞いてたな。
この記事を書きながら、主題歌アルバムについて調べてたら、なんとAmazonのアカウントを当時から使い続けてるおかげで2003年に購入した形跡を見つけた。2003年10月は14歳かな…?3,000円の買い物は当時のわたしには結構高額だったんじゃないだろうか。

さて、まだ触れていない、DESTINYの主人公・シンについても少し書いておきたい。シンはもうとにかくいろいろな面で不憫で、境遇はもちろん、途中からキラに主人公を乗っ取られ、ファンにもあまり好かれておらず…CV.を務める鈴村さんも思うところがあったようだ。。しかし映画を見たらシンもいいキャラだよなぁと改めて思ったし、不憫なシーン(アスキラの喧嘩シーンでキラのために加勢しようとしたもののアスランに殴られ、キラにも殴られ😂)もありつつ、ディスティニーガンダムでの戦いっぷりでの見せ場も熱かったし多少は報われたのではと思えた。それにしても闇が深すぎて精神を乗っ取れない(覗けない?)とはやっぱり可哀想な子ではあるな。。

キャラクターについてばかり語ったが、かつての機体やそれを進化させた機体(そうでないキャラクターもいるが)を操り、序盤は押されつつも、中盤以降は敵をバッサバッサと斬っていくガンダムのカッコよさにも「映画館で見れるの最高……!!」と思わずにいられなかった。わたしは機体にはまったく詳しくないのでそのあたりはYouTubeで解説を上げているファンの方々の動画でいろいろ小ネタを把握することができた。
キラはもちろんすごいのだが、今回戦闘で印象に残ったのはやはりアスランだろう。ズゴックで登場し(ズゴックだと…!?とさすがの機体に詳しくないわたしも動揺した)危機的状況を救ってくれたり、相手を騙し討ちするような形で敵将を倒したり…アスラン自体は至って真面目で真顔なのになぜかおもしろくなってしまう……破廉恥妄想シーンは戦略とは言え初見時はマジでマスクの下で笑った。

ちなみに解説系で一番おもしろかったのがこの動画だ。ネタバレなので映画を見てから再生していただきたいが、言葉のチョイスとギュッとまとめるのがうますぎて笑ってしまったポイントがいくつもあった。「いやそれな」と言ってしまう箇所が多すぎる。笑

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また、かなりうなずきながら見たのがこちらの動画。長いが他のガンダムにそれほど詳しくないためオマージュ部分や裏設定を知らないわたしには初知りの情報がいろいろあった。

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第一弾入場特典に描き下ろし小説があったらしい。わたしは1回目を2/8に見に行ったので特典はとっくに期間外で(2回目はなんかもらえた)ぐぬぬ……となっていたところにこちらの動画で小説について言及してくださっていることを発見した。のちほどじっくり見たいと思う。

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ガンダムはお約束ネタやみんなが知ってる・理解している前提で進む部分もやっぱり多少はあるので、今までガンダムに触れたことがない人がこの映画をいきなり見に行くとなると「???」となってしまうかもしれないが、過去に1ミリでもSEEDに触れたことがある人はただ懐かしさを感じる目的で見にいっても何かを得られる!!と強く主張したい。わたしはあと1回以上は見に行くつもりだ。

 

さて、ここからは腐オタクとしてSEED(以下、種)にどっぷりだったころのことを思い出しながら書いていくので、BL的な話題が苦手な方はここで終了していただければ幸いだ。

種は当時同人人気がかなり高く、わたしもまさにそうだが当時中高生だった女オタクが初めて触れたガンダムが種だったように思う。その前はWingというのが腐女子に人気があったとのこと。あのころは「腐向けガンダム」だなんだと言われたり、それまでの正統派ガンダム好きからはかなりバッシングを受けたり、NL・BL合わせてカプ論争が大荒れしたり…といろいろあったが、20年近く時が流れて当時のファンはみんな大人になり、あのころいろいろあったね~笑 なんて懐かしさを感じながら全部ひっくるめて楽しめるようになったので、この2024年にSEEDの映画が公開されたのは悪くなかったんじゃないかと思う。実際関連動画のコメント欄などを見てもとても穏やかで、思い出話しに花を咲かせている人が多い。

わたしは種がきっかけでそれ以降OOやオルフェンズにも出会えて(ガンダムは種がなかったら触れなかったジャンルだと思う)そこそこ長くなってきたオタク歴の中でもかなり記憶に残る作品になっている。30代半ばになって新作映画まで見られたことも大きい。
推しカプはアスイザ。当時アスキラという最大手カプがいたし、イザークの相手はディアッカが多かったので(ディアイザも好きだが)それほど同人的に数は多くなかった。そのためイザアスも読みあさり、同人誌もアスイザ・イザアス両方をとにかく見つけ次第捕獲し、自分でも小説サイトを作って定期的にアップしていた。
ちなみにアスイザ大本命のキライザ、ディアイザが好きで、昔から推しキャラ=総受けというのは変わらないなぁと…。実家のPCからサルベージしてきた小説をリメイクしてピクシブあたりに上げられないかと開いてみたが、さすがに2003年あたりに書いた小説、目も当てられなくて断念した。しかし当時の年齢からすると、結構難しい設定やキャラクターの背景だったろうにわりとちゃんと書いていて少し感心した。笑

わたしの地元はドドド田舎でTBSやテレ朝が映らない。そのためレンタルとDVD購入で見た記憶が蘇ってきた。ついリアタイしてたかと思ったが、それよりちょっとあとだったようだ。当時のサイトに載せていたっぽいテキストを見つけた。いかにもなオタク女ノリの文章でゾワゾワするがニヤニヤもしてしまうw そうそう、当時はテニプリで小説書いててサイトをやってたので、急に種にハマって弁解のために書いたっぽい。ファイルの保存日は2003年……ヒィ こういうの残しとくとおもしろいのでおすすめ😇

このファイルから上がSEEDで書いてた小説もどきたち。まあまあ書いてたな。14歳のくせにR18エロシーンを一生懸命書こうとしている痕跡があって微笑ましい。当時は同人誌購入の制限もゆるゆるでしたしね…。で、ここでカップリングの話もしてるのだが…

カップリング傾向

アスイザ命。アスイザが好き過ぎて気がおかしくなりそうです。(危
アスイザはラブラブでお願いします。でも切ないのも好き・・・!

って書いてる…… そして他カプへの愚痴とかwww あーーーほんと当時から救えない腐女子だな…そしてほぼなにも変わらずに時が流れている恐怖…

懐古はこの辺にして。今回の映画、アスイザは絡みが一切なかったのだが、なぜか公式のこのツイート(の2枚目)、アスイザなんすよ……

で勝手に大盛り上がりして

2024年の今、アスイザ再燃してしまってつらい

というのがこの記事の本題(そんな)そっこうでピクシブ見に行って検索してしまった。即売会で本売ってる方いるかなぁ。二次元って自分の妄想での補完能力が試されるので年取ってからは結構キツいな~(リアルタイムに変化や情報が入ってくる三次元推しを追うのに慣れたというのもあるけど)と思う面もあるが、せっかく再燃したしちょっといろいろ調べたり見てみたりしようと思う。とりあえず来週もう1回映画行こうかな。

*1:弟さんが制作メンバーだったという方で、「『ようやく完成した……』と泣いていた。泣いている姿なんて数十年ぶりに見たから驚いた。」とコメントを残されていた。