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【雑記】Stray Kidsのリーダー Bang Chanが見てきた景色・見据える未来~Teen Vogueインタビューから~

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写真の出典はこちらの記事

几帳面で、律儀で、思いやりがあって、恥ずかしがり屋。一方で、彼が創り出す音楽の世界は時に激しく強烈で、一度味わったら忘れられない。目覚ましい活躍を見せるStray Kidsというグループの成功は、リーダーであるバンチャンくんの貢献なしには語れない。しかし、バンチャンくんはいつもどおり「メンバー全員で成し遂げたことだ」と言うだけで称賛をひとりで受け取ることはしないだろう。そんなファンの予想通り、インタビュー記事からもその様子が見え隠れしている。

www.teenvogue.com

正直なところ、バンチャンくんのこのインタビュー記事の感想をうまく書ける自信がなくて、何度も記事を読み返しながら、うーんうーんとうなったりしていました。
もちろん、ひとつ前のリノくんのインタビュー記事の感想も特段うまく書けたというわけではないんですが、あちらは自分の感覚で一応の解釈はできて、言葉にすることができる(部分があった)ものだったんですけど……。バンチャンくんの人格、考え方、主義主張ってちょっと見てるレベル?フェーズ?が違うというか、パッと1回読んだとき「起業家や社長みたいな感性で生きてるな」って感じがしたんですよね。いや、起業とかしたことないので想像なんですが。笑

でもなんとなく、この記事を読んだときに感じた、彼が長い練習生時代を経てStray Kidsとしてデビューしてくれたことには意味があって、音楽をたくさん作ってくれて、表現してくれてよかったなと思った気持ちを拙いながらも残しておこうと思います。

 

幼少期の鮮烈な記憶は人生に影響を与える

記事の出だしが結構エモくて、その情景が浮かぶようですごく惹きつけられました。ちなみに今回はDeepLという翻訳サイトを使って和訳したものを少し整えて(理解のために一部意訳も含めて)載せています。ただし、語学が堪能なわけではまったくないので、まずはオリジナルを読んでいただければと思います。

K-POPグループ・Stray Kidsのリーダーとして活躍するずっと前の中学時代、バンチャンはコロシアムの中央に一人立ち、オーストラリアの国歌を歌い上げた。芸能高校の卒業式で、10代の若者とその親たちを前に歌ったのだ。それが自信になった。その栄光が、はじめてのスターダムの味だった。
10年以上たった今では、当時の自分のパフォーマンスについて何一つ思い出すことができない。しかし、彼らの喝采の音は覚えている。それが雷のように鳴り響き、彼を圧倒的な誇りで満たし、後に永久の爪痕を残した。

この24歳のパフォーマーは、この間、同じ感覚――言葉では言い表せない欲望を満たすアドレナリンがみなぎる感覚――を追い求めて過ごしてきたと言える。

13歳でJYPの練習生になったという話は知っていましたが、こういう経験が原体験のようになっているとは知らなかったので、ここを読んだときすごく興味深かったです。子供のころの鮮烈な記憶が自分の人生に影響を与えている例は多分芸能人に限らずあると思います。
バンチャンくんは、音楽を作り始める前は、弟と妹と遊ぶために架空の世界の物語を作って聞かせてあげていて、そこが創作の第一歩だったのかもと書いてある部分もあります。根っからのクリエイター気質だったんですね。その後は声楽を学びながら、歌もダンスも演技もできるエンターテイナーに憧れ、そして音楽を作る楽しみに出会った経緯についても書かれています。

彼はまた、自分の音楽を作りたかった。世代を超えて、親交のある先輩たちに触発され、バンチャンは初めて曲を書いた、あるいは少なくとも書こうとした。宿題として始めたことが、自己実現のための起爆剤となった。「思ったより大変でしたよ」と彼は笑い、自分の最初期の作品に再び触れることを少し恥ずかしがった。「でも、"自分の音楽を作るのは楽しいかもしれないとあとで思うだろう"という考えがあったんだ」

 

律儀に真面目に、そして“ただ楽しむ”を両立できる人

少しバンチャンくんの性格に関わる部分にも触れてみたいと思うのですが、「几帳面で真面目」と「何事も楽しむ」というのは個人的には両立しづらい感覚だと思っていて、だからこそそれをうまく両立させてるのって結構すごいな~と読んでて感じました。
お父さんがいつも言ってたという"Just enjoy."は、チャニバンなんかでも語られたことがあると思います。

それは彼の父親がいつも言っていたことと同じだ。「ただ楽しめ」と。どんなに困難な状況でも、圧倒されるような状況でも、たいていのことに喜びを見出すことができるという信念だ。もし曲が思い通りにならなくても、それはそれでいいんです。その過程を楽しめばいいんです。望んだ結果が得られなかったとしても次がある。ただ楽しめばいい。「気分がいいということは、すべての問題を解決してくれる答えなんです」と彼は言う。「だから、"ただ楽しむ "ことがこれからも私のモットーです」

ここを読んで、成り立ちやこの思考に至る過程に違いはあれど、リノくんと近いものがあるんだなと思って、不思議な感覚にもなりました。

几帳面さが現れている箇所はいくつかあるんですが、子供のころからノートにスケジュールを書き込んでいて、その習慣から今も1日のスケジュールを細かくアプリに書き込んで朝それを頭に入れるとか、自由時間の優先度は低くて仕事をこなす以外にも作曲やメンバーからの頼まれ事や…そういうものをきちっとこなしていくとか。そんな多忙な中、ファンと約束したからと週に1回ほぼ必ずVLIVEでコミュニケーションを取ってくれるところも。律儀だし、責任感半端ないし。責任感といえば…

バンチャンにとって、人に助けを求めることは簡単ではない。「私は普段から何でも自分でやろうとするタイプなんです」と彼は言う。「人に頼るのが好きではないんです」ただし、メンバー(いつも僕の言うことを聞いてくれる)はもちろん、10年以上一緒に仕事をしてきたマネジメント・チーム、そしてソンベンニムたち(業界の先輩アーティストたち)は例外である。

このあとヨンケイさんの名前も出てきたりするんですが、ファンからは実情が分かるわけではないけども、少なくとも見る限りいい人間関係を築けているっぽいのは、本当によかったと思える点です。「人に頼れないタイプ」であっても、真に困ったときに頼れる存在があるかないかは別の話なので。
芸能人は会社員とは違うとは思いながらもやはり置かれた環境、とりわけどういった人達に囲まれているか(それが仕事をする上で不快ではないか)というのはものすごく大事なことなんですよね。特にクリエイティブな仕事をしている彼らにとっては、自分が実現したい世界観を叶えられるだけの環境(スタッフさん、理解ある上位層、資金 etc...)というのはなくてはならないものです。

ファンが気になっている、バンチャン寝てないんじゃないか問題、実際3~4時間睡眠らしく、20代前半の若者にしてはやはり短いなぁというのが正直な感想です。とはいえ、当然ブラックな会社で残業してる会社員とは違って、彼の場合「次々にやりたいこと、やらなければならないこと、考えなければならないことが湧き上がって寝ていられない」らしいんですよね。

But his mind is always racing, jumping from one fledgling idea to the next, thoughts knotting inside of his stomach. Even when he has the time to relax, his brain won't allow it. "I'm thinking about this, I'm thinking about that, I'm thinking about the future, I'm thinking about what I did… I'm thinking, thinking, thinking," he says.

ここがわたしが起業家みたいだなと思った一番のポイントなんですが、考えることをやめないって会社勤めで(どれだけ主体的に動いている人でも)本来の意味でなし得ることは多分できない…と思うんです…受動的にならない時間を0%にするの平の会社員だとめちゃくちゃ難しくないですか?そもそもここまで極限になれませんし。
健康を考えると、全肯定することはできないんですが、こんなふうにやり切りたいことが目の前にあって、多少身を削ってでも成し遂げたい何かがあるってやっぱりすごいことなんですよ。「目の前の仕事に集中しているだけ」でここまでできる人間がどれだけいるか。誰もがそういう気持ちを持てるわけじゃなくて、有り体に言えば“選ばれし者”です。
そして“選ばれし者”になるまでも努力して、なってからも立ち止まらずに走り続けて、Stray Kidsが、バンチャンくんが見る景色は、きっとわたしなんかじゃ想像もつかないような景色なんだと思います。

 

Stray Kidsのリーダーとしての姿

バンチャンくんのリーダー像、マインドが特に現れているのはこの部分。

バンチャンは、グループ内での自分の役割を特別なものとは考えていない。「自分が良いリーダーだと認めた瞬間、それは良いリーダーではないということになる」と彼は言う。彼はそれを性格的な癖としてとらえている。「私はいつも他人のために何かをするのが好きなんです」と言う。「自分よりも他人のことを考える人間であることを受け入れるようになったんです」

そして、メンバーのことを本当に大切にしていますよね。たくさんコミュニケーションを取っているし、今の僕があるのはすべて彼らのおかげだと。
記事では2021年のStray Kidsの素晴らしい活躍に触れていますが、バンチャンくんはリーダーとして「自分だけのために何かに集中したことはないし、したいとも思っていない。メンバーなしにはなにもできないだろう」とも書かれています。

3RACHAの話も出てくるんですが、チャンビンくん、ハンくんからのコメントが、ああやっぱりこのふたりはバンチャンくんと一番心を通わせていて、もはや三位一体の域にまで来ているんだなと感じられました。

「彼は強い責任感を持ち、チームのために多くの犠牲を払います」とチャンビンはTeen Vogueに語っています。ハンにとって彼は「良い兄、良い友人、良い人、そして完璧なリーダー」であり、「もちろん彼自身も間違いを犯すことがありますが、常にそれを認め、より良くしようとします」と付け加えています。

あとここもよかったな。Teen Vogueさんの心の声も。笑

今でも、リーダーの特徴を聞かれると、「礼儀正しくて、笑うと赤ちゃんみたい」と冗談を言うチャンビン。(その通りです、あのえくぼを見たことがありますか?)

ハンは「バンチャンは優しいリーダーで、私にリーダーシップと責任感を教えてくれました」と、しみじみと語ります。

わたしはStray Kidsのファンになったのが2020年3月ごろで、あまり昔のものを遡れていない(リアルタイムで繰り出される供給量がものすごくて。。笑)のですが、3RACHAが3RACHAとして歌っている曲とか、3人のソロとかって、グループとはまた違った強烈さがありますよね。人生の辛さや、若者故のもどかしさ、恋愛の痛み…… そのときにしか感じられないものを、歌や詞で作り上げているから、それが個性になっていて。
でも楽曲制作は「とても楽しい雰囲気」とあり、もちろん産みの苦しみっていうのはクリエイティブな作業にはつきものでしょうけど、記事にもあるようにピースを組み立てるように自分が思い描くものを作り上げるっていうのはすごく生き生きとできる時間でもあるんでしょうね。

 

Stray Kidsが目指す先には“楽しい”が待っている

キングダムに優勝して、ライアンさんとヒュージャックマンさんにインスタフォローされて、アルバムを100万枚売って、音楽番組も6冠して(ソリクンでは初めて地上波でも2冠取って、Christmas EveLも活動ないのに1位取って)…2021年いろいろ成し遂げすぎて、2022年どうしようってわたしなら思うくらいなんですが、彼らはまだまだ計画も、やりたいこともあるようです。
「あまり期待しないで」はバンチャンくんのいつもの言葉ですが…笑 これ以上なにもない!という意味ではなく、真の意味は「期待しないで待ってたほうが、びっくりできるし、すべてが楽しくなる」ということだと語っています。

むしろ何も期待しないほうがすべてが楽しくなるということだ。「もし期待しすぎて、その期待が満たされなかったらがっかりしますよね」と彼は言います。「だから、あまり期待はせずにびっくりしたほうがいい。わかるかな?」

そうは言っても2022年のStray Kidsに期待しないほうが無理というものです!!笑 まだ生でライブを見ることは叶わないかもしれませんが、バンチャンくんが、Stray Kidsが何を考えているかすごく楽しみですし、今年またどれだけ飛躍していくのだろうかと思うとわくわくが止まりません。

記事の締めがまたエモかったのでその和訳を載せて締めにしたいと思います。

Standing on stage, it feels good to be adored and appreciated. But it feels even better to know that you are responsible for making others feel that, too. It's the way a song can soothe and energize; applause can crest into a wave of catharsis; and music can reverberate around an entire theater, reminding you to just enjoy.

ステージに立って、賞賛され、評価されるのはいい気分です。しかし、他の人にもそう感じてもらう責任があると思うと、もっといい気分になります。歌は心を癒し、活力を与える方法です。拍手はカタルシスの波を最高潮にします。そして音楽は劇場全体に響き渡り、ただ楽しむことを思い出させてくれるのです。

“just enjoy”で締めるニクさ……っ!!

このインタビュー記事を通して、これまで分かっていたようで、まだ理解不足だったバンチャンくんという人物の輪郭がまた(わずかにかもしれませんが)くっきりしたようでとても読み応えがありました。
ところどころ抜粋して紹介する形となりましたが、ぜひぜひ全文読んでみるとよいと思います。深く理解しきれていない部分もあるとは思います。でもStray Kidsというグループが、バンチャンくんというリーダーが、ますます好きになる…そんな記事でした。

Bang Chan, Dynamic Leader of Stray Kids, Is Just Enjoying It All | Teen Vogue